トレーニングのベストな頻度というのは人それぞれ変わってきます。
人によってトレーニングの種目やセット数が違うので回復するスピードは個人差があり早ければ1日で、遅ければ1週間かかる場合もあります。
今回はウエイトトレーニングと自重トレーニングの2つに分けて、それぞれどの程度の強度でトレーニングしたら回復にはどのくらい時間がかかるのか考えてみます。
どのくらいの早さで筋肉が回復するか分かれば必然的にベストな頻度もわかります。
ウエイトトレーニング中心の場合
筋トレの頻度を考える時には、超回復という言葉がよく使われますよね。
超回復というのは筋トレ後に傷ついた筋繊維が時間をかけて修復され、太くなることで筋肉が大きくなるという考え方です。
部位によって回復にかかる時間は異なり、胸筋は48時間の回復期間が必要だとか、大腿四頭筋は72時間必要みたいに言われています。
トレーニングのベストな頻度を考えた実験ではこのような結論になっています(※1)。
筋トレ歴がある男性10名(25歳前後)にBIG3など全身を鍛えるメニューを合計10種目で1種目につき10回 × 2セット行わせました。
実験期間は合計12週間で、24時間の回復期間を置く場合と48時間の回復期間を置く場合で筋肉の回復度合いを比べました。
結果:
①上半身よりも下半身の筋肉のほうが24時間後の回復が早い(意外すぎる)。
②ベンチプレスやデッドリフトなど複数の関節を使って高重量が扱える種目の方が、ダンベルカールなどの1つの関節を使う運動よりも48時間後の回復は遅かった(これは納得)。
③24時間で参加者の30%が回復できており、48時間の休息で参加者の70〜80%が回復できていた
追い込み方によって疲労度合いは変わる
しかしこれにはワナがあり、トレーニングの追い込み方によって回復にかかる時間は変わるはずです。
例えば胸筋を鍛えることを例に考えてみましょう。
ベンチプレスのマックスが80kgの人が60kg10回3セットをやる場合だとおそらく回復にかかる時間は短いです。
なぜなら種目がベンチプレスだけだとそこまで運動強度(運動量)が高いわけではないので回復にも時間があまりかからないからです。
この場合だと回復にかかる時間は2日程度なので中1~2日くらいのペースで行って問題なさそうです。
同じ人がこのベンチのセットに加えてディップスを自重で10回3セット、ダンベルフライを20kgで10回3セット、ケーブルクロスを10kgで10回3セットやった場合はどうでしょうか。
これだと回復にかかる時間はおそらく1週間かかるでしょう。
なぜなら先ほどの例と比べると強度がはるかに高いからです。
つまり超回復というのはあくまでも目安で、トレーニングの強度によって1つの部位を週に1回鍛えられるか2回以上鍛えられるかというのが変わってくるわけです。
一般的には週2回のやり方で効率よく筋肉が発達すると言われていますが(例えば、ベンチ60kgで10回3セットやる日とディップス・ダンベルフライ・ケーブルクロスをやる日に分ける)、これも個人差があるかなと思います。
身もふたもない結論ですが、自分に合ったやり方を模索していくのが結局のところベストなんでしょう(笑)
自重トレーニング中心の場合
自重トレーニングの場合は基本的にウエイトよりは強度が低いので、週に4~5回くらい行って全然大丈夫だと思いますがこれも強度次第です。
例えば腕立てが限界までやれば20回できる人が12回3セットやるとします。
この場合だとほぼ毎日(週5とかで)やっても問題なさそうです。
懸垂などの自重の中でも強度の高いトレーニングなどは回復に時間がかかります。
フリーウエイトと同じく、自重の場合でも回復期間はトレーニングの強度に依存します。
なので、あくまで目安として考えてください。
ちょっと試しに筋トレをやってみて筋肉がまだ張っているような感じがしたら回復しきれていない可能性が高いので、そこを基準にしてもいいかもしれません。
(※1)
https://digitalcommons.wku.edu/cgi/viewcontent.cgi?referer=&httpsredir=1&article=1653&context=ijes